私は普段、お仕事で中小企業の総務の中の人をしてます。大企業と違って総務内の複数の業務に携わることが普通なので採用業務にも携わることもあります。
私自身が最終選考の決定権者ではないのですが、採用者側の内輪の本音も聞こえてくる立ち位置の為、もし今、転職活動をしている人、心が折れかけている人の参考になればと思い書いてみます。
この記事を読むと、中途採用を募集している企業側の考えが少し分かります。
まず、前提条件として中小企業が参考値になっています。
まずは正直ベースだと結論こちら。
- 年齢は若い程良い
- 性別が職種に合っているかは大事
- 会社の雰囲気に合ってて続きそう?
- 履歴書や面接のやり取りに問題はない?
- 能力値は「それなり」でも良い
正直、中小企業で採用される際は、基本まずは「若さ」と「人柄」が大事な印象です。
人事採用の最終決定権はもっと上の方の人が最終決定するので、上記5選は印象点での基本的な部分だと思ってください。※むろん当社比です。
つまり基本的にこれらが揃ってなければ採用される可能性がだいぶ薄いと思われます。
以下、解説していきます。
年齢は若い程良い
本当に年齢だけで基本難色を示されます。
もちろん社員の募集なら35歳以下(3号のイ‥)での明示されている場合も多いですが、年齢をオープンにして書いてない場合は、その分高い能力を持っていて当たり前という判断になり、採用時のハードルが上がります。
またアルバイトなら表面上は募集要項に年齢を書けないから、書いてないこともありますがその後に社員への登用を考えるならまた若い方がという流れになります。
能力的にはそんなに問題ない人でも
年齢 >>> 能力
優先度としては上記で判断されているように思います。
ではなぜか?
単純に会社の社員の年齢構成で若い人が欲しいから
切実な話、若い人を毎年大量に採用する会社であっても続けてくれないと人は減っていきます。
30代半ばを過ぎれば転職しづらくなりようやく人が辞めくくなってくる。
そうするとやめれなくなった中高年層の多い会社になっていってしまう。
若い人を新卒で多く取れない、中小企業なら尚更そうなる傾向が強いと言えます。
年齢層が偏れば、一気に同じ世代の人がゴボッと定年退職する世代が出てしまう。
コレ結構大変みたいです。
やっぱりそれぞれの世代で中核を担う人材がいないと困りますよね。
同じ採用コストをかけるなら出来るだけ長い期間勤めて欲しいので当然と言えば当然。
あと、単純に会社の業務は入って覚えてくれればいいから若けりゃなんとかなると。
※当社比です。。
また35歳までという明示のある場合も年齢が越えているからといって諦めず、多少越えていても検討してくれる場合もあります。能力的には必要十分なら面接の時間を割いてくれる企業もありますのでどうしても働いてみたいならアプローチするのもありだと思います。
性別が職種に合っている
これは本当はあってはいけないんでしょうけど。
企業のイメージしている職種のイメージは男女共にあると思います。。
一般事務職に男性はちょっと。。とか。
力仕事の現場系に女性は。。とかね。
なぜかって、採用しても続かないことが多い。結局、辞めてしまう。
採用コストがまた掛かる事になるから避けることも多いと聞きます。
上記、一般事務職に男性入れても、総合職と比べて出世が遅かったり給与が十分に上がらないと家庭を持てない、生活を維持できないから結果、辞めてしまう。
コレは私の実体験。実際、男性で事務職になってみたものの給与上がらん。
転職時に内々定で給与の話になって、給与モデルを本音ベースで聞いたところ、正直、事務系の給与モデルだとそんなに十分な額まで上がらないよ?〇〇万円ぐらいと教えてもらい、安くて辞退したこともあります。
また既に働いているスタッフが多くいる場合、職場の雰囲気にも合うかという面もあるため、男性ばかりの所に女性が一人とか、その逆も馴染みにくいので避ける事も多いのが本音で、暗に職種別に会社側が欲しい性別というのはあります。
ポイントは求人募集にある挿絵の写真に注目してください。
女性・男性が欲しい、働くスタッフさんも男性が・女性が多い職場だよとアッピールしてたらぜひ察して欲しいです。
若手の男性営業マンが欲しかったらそんな挿絵を入れてみたりしています。
会社の雰囲気に合っている?仕事続きそう?
会社の雰囲気に合っている。
社風に合っていると言ってもいいと思います。
積極的にガツガツアピールをして、個人で提案・行動していく人間がどんどん評価されるのか。
あるいはチームで協力・分担して各々の持ち場で全体のバランスも見ながら調整する人間が好まれるのか。会社によって部署によってさまざまだと思います。
何より会社の空気に馴染みそうな方に長く勤めてほしい。
会社側はそんな気持ちでいっぱいです。
お願いだから辞めないで続けて欲しいんですよね。
履歴書や面接のやり取りに問題はない?
これも本当に当たり前のことですが、
- 求人の内容をよく読んでルールを守って応募
- 期日を守って履歴書を送付
- 時間を守って面接地に訪問
- 普通の格好をして面接
- はっきりと受け答えする
多少失敗しても、詫びればそれほど致命傷にはならないはず。
能力値は「それなり」で良い
応募者多数につき激戦の職種はこの限りにあらずですが、求人募集も案外水物で応募者が少ない時期もやはりあります。
なので能力は本当にそれなりでも良い。
こればかりは運の要素もあると思いますが、必要十分でなくても若くて難がなければ、現場で仕事しながら育てるつもりで採用されたりします。
正直、面接の短い時間だけで何がわかるのかというのも本音で、あとは仕事で実践してみてわかることの方が多いですよね。
あと、能力が充分すぎても仕事内容や待遇に物足りなくなって辞めてしまう人もいます。
場違いに高スペックな人材も、やはり職場に馴染まなかったりもするので良し悪しなのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
本音で書いてしまえは身も蓋もない内容でした。
しかも全て「当社比」のため、うちの会社大丈夫かい?とも思ってしまいますが。
ホンネは求人媒体への掲載料金だったり採用のコストも高いですし、教育にもコストをかけるので、できるだけ永く勤めてほしいんです。
参考にしたうちの会社は中小企業ですが、それでも世間一般の平均的な給与待遇の会社ですので、実際、普通の会社ってこんなスペックでも入れるのかと思ってしまいます。
若い方は特に、ブラック企業で若さを浪費するぐらいなら、とっとと次の会社探して転職しちゃった方が早い。
有給休暇が使えないとか、残業代が全然つかないとか論外です。
数を打って応募しまくればそのうち自分の納得いく会社に当たる、という考え方で良いと思います。
中小企業で地元に根差した企業でも良い会社はありますよ。
まずは転職サイトを広めに登録しておいて在職中にアンテナを張っておき、気になった会社があれば面接だけ受けてみることをお勧めします。
思っていたのと違った印象だったり、内定をもらっても充分な待遇の提示を受けられなければ転職しなくても良い。それぐらいの気持ちで十分です。
そしてタイミングが良ければ意外と何とか内定もらえることもある。
ブラックな会社で消耗する前に、普段からいろんな会社を見てみましょう。
自分を大切に扱ってくれて、キチンと評価してくれる会社で頑張る方が、努力が報われ易いです。
いろんな会社を見た結果、今いる会社が比較的自分を高く評価してくれていたことが分かるなら、それもまた幸せなことかもしれません。気持ちを改めて頑張るのも良いことです。
採用活動を行なっている会社側の考えの一つとしてご参考まで。
転職活動で心が折れかけている方の励みになれば幸いです。